野辺山ハーフマラソン

shimadora2009-05-17



まずは結果から。
自己ベスト更新!!
2時間2分31秒。
去年の5月に出場した山中湖ハーフマラソンでは2時間18分19秒でしたので
約16分の記録短縮デス。
去年は初めてのハーフマラソンだったし、もちろんコースも条件も違いますが、
かなり走力がついたように思います。
サブフォー見えてきた?なんてね。


ワタクシの筋肉トークまだまだ続きます。



いやぁ、それにしても疲れました。
なんと云ってもこの悪天候
昨晩からの雨は止まず、おまけに風も強い。
気温9度。
3月の荒川マラソンよりずっと低い。
ギリギリまで着るものを悩みました。
ウィンブレを着るか、止めるか。
結局母のユニクロの捨ててもいいっていうウィンブレを借りてスタートすることに。


今日は山梨学院大学陸上部の選手と一緒に走ります。
キャー!エリートランナーたちと一緒にスタートラインに立てるなんて(ハート)
この中から箱根駅伝とか将来のオリンピック選手とか出ちゃうワケですよね。ですよね?
たぶんすぐ私の視界からは居なくなってしまうけど、その走り生で見れるワケですね。光栄です。


レースは5度目ですが、あの独特の不安と緊張感と高揚感は毎回ゾクゾクします。
スタートの号砲とともに一斉にまず下り坂を降りていきます。
うわっ、ちょ、ちょっと待って。
時計〜セット〜
あわわ、してるうちにタイム計測のボタンが正しく作動せず、出鼻をくじかれます。
もう、何やってんだ、自分。
いいや。普通の時計でなんとかなるでしょ。
5キロごとの距離表示じゃないみたいだし。


ちょっと早いペースでレタス畑の間を抜けていきます。
遠くの山々、晴れていたらさぞキレイなんだろうな。
途中、肥料のニオイに閉口しながらもなんとか自分より気持ち早いペースの人に付いていきます。


が、なんかおかしい。
スネが痛い。3日もサボったから足首が固いんだねぇ。
これはでもすぐ治るハズ。


しか〜し、なんかおかしいと思ったのは足首だけじゃなかったんだね。
やっぱ、空気薄いよ。ここ。
胸が苦しいの。
6キロ過ぎから延々と続く上り坂。
元来、坂道は好きな方なんです。
なんかね、攻略した感があって好きなの。
でも、それはあくまで練習で走れる位の距離の短いものであって山のダラダラ続く登り坂はまた別モノでした。
10キロ位まで登り、登り、登り(涙)
決して急な角度ではないんだけど、確実にペースが落ちます。
もう息も完全に上がっちゃってる。
自分、ハァハァうるさいよ〜


そんな中、もうトップの山梨学院の選手が折り返してきました。
ひゃぁ〜どんだけだよ。
絵に描いたような美しいフォーム。
この悪天候でも乱れることはありません。
筋肉も磨き抜かれると光るんだね。感服です。
その反対側でゼイゼイやってる自分、情けない。
同じ競技をしているとは思えません。
これは絶対別の競技だ。ワタシの走りは散歩みたいなもんだよ。


刺激されて、ワタシも頑張る!って思ってはみたものの、
完全にフォームも崩れていて、1歩ずつ進むのが精いっぱい。
10キロ前の上り坂で、んもう、いよいよムリ!と思ってとうとう歩いてしまいました。
あぁ、やっちゃいけねぇよ。それだけはよぉ〜
でも、だって本当に無理なんだもん。
これは仕切り直しなんだよ。また走るために仕切り直してんの!
…と自分に言い聞かせます。
あとで後悔するなぁ〜っと思いましたが、その後も2回位歩いてしまいました。
1回脚を止めるとクセになっちゃうんだね。もう気持ちがそこで折れちゃう。


やっとの思いで1400m、開拓記念碑のところまで辿り着きました。
「ここが(標高)最高地点ですよ」のエイドさんの声に少し元気を取り戻します。
少しフラフラするよ。やっべーな。視界も若干狭いような。
高地は怖いです。
でも開拓記念碑を見たら、ジーンとこみあげてくるものがありました。
車もなかった時代にここまで来て木を切り倒して、こうやって開墾した人たちが居たんだなぁって。
その人たちはもっともっと辛かったはず。
自分、好きでやってるんじゃないか。しっかりしろよ。
こんな走りではそんなご先祖様達に申し訳が立たないじゃないか。


ここまで来たらあとは下りが多いし、まだまだイケるよ。
下りでは今までのロスを取り戻すかのように加速。
ホントは良くないんだけどね。
途中、オジさんに『入賞狙ってるの?』なんてからかわれました。
前のレースもオヤジにからかわれたな。
ちょっとリラックス。


公園をグルっとしたところでバナナのエイドがありました。
ドリンクでお腹がチャポチャポ気味だったので、固形物は助かります。
ちょっと味のあるものも嬉しい。


少しテンション上がって、加速。
林道を走っていると、所々ぬかるんでいます。
それを避けようと端に脚を乗せたら、もっとぬかるんでいて
ツルっといっちゃいそうになりましたが、なんとかセーフ。
けど、シューズはぐっちゃぐちゃ。
あぁ〜もぅ!
でも大人の泥んこ遊びだと思い直して、走る。


ラスト給水所で『あと3.5km!』の声。
よし、もう少しだ。ゴール見えてきた。頑張ろう!
しかしそんな気持ちを笑うかのように風がゴーゴー容赦なく吹いています。
ここにきてまた向かい風。
遮る物は何もない見渡す限りのレタス畑。
向こうの山から風が滑るように下りてきます。クソッ!
ファイル:Ogata Korin, Wind God2.jpg - Wikipedia

こういう神様がイジワルしてるとしか思えん!
いつだったか、風の強い日に近くの河川敷で半泣きしながら、歩いて帰った記憶が蘇ります。


なんで今日に限ってこんな天気?
気持ちは前に行こうとするのに、全然進まない。
1歩30センチも進んでない気がする。
もうイヤッ!
気持ちが折れます。


そして風に乗ってまたまた肥料のニホヒ…
気温が低いだけまだマシなのか。
肥料のニホヒが抜けた辺りで少し歩きました。
もうヘタレでも何でもいい!
私に深呼吸をさせろ!
胸が苦しいんじゃい!


こんな時にはそうだ、清志郎何か唄ってよ♪
脳内RCサクセションから流れてきたのは『僕の好きな先生』
ち、ちがうよ。
もっとアップテンポなやつ。


でも、こんな状況の時には歌も出てこない。
雨は相変わらず振り続いていて、走っているのに寒い。
ユニクロのウィンブレは既にもうびっしょりですが、やっぱり着ていてよかった。


18〜20キロの間、ワタシは初めて『無』というものを知りましたよ(笑)
走るしかない。
20キロの表示が見えてからはもう完全に振り切れた。
大丈夫。いける。
タイムは2時間は過ぎちゃうけど、2時間3分位ならイケるかも。


最後の上り坂。
あら〜ワタシにまだこんな元気が残っていたんだと思う位、
元気に登ることができました。
ゴール前には母親の姿。ワタシの名前を呼んでいます。
お母さん、いつも応援ありがとう!
そしてバンザイしてボランティアさんが用意してくれたゴールテープを切りました。
こんな風にゴールテープを切ったの、初めてだ。
ちょっと照れるぜ。


ふぅ。やっと終わった。
さすがのワタシでもしんどかったぜ。
手元の時計で2時間3分。
2時間切りこそできませんでしたが、頑張ったよ、しまどら。な?


完走のお祝いにボランティアさんからお蕎麦が出ました。
寒かったので、とっても嬉しかったです。

あと牛乳とTシャツを頂きました。
今後は牛乳はこれを指名買いしますっ!ありがとう。
Tシャツもグリーンの文字が可愛いです。サンキューだっ!


着替えを済ませると同日開催の100キロマラソンの1位の人がゴールするとのアナウンス。
思わず、ゴール地点まで見にいきました。
朝5:00から走っているんですよ。
この天候の中、延々と。黙々と。
思わず胸が熱くなりました。
最後の坂道を「本当にこの人100キロ走ってきたの?」と言う位
力強いストライドで上がってきました。
右手の人差し指を高々と上げて「オレがNo.1」と自信に満ち満ちてゴール。
7:41だそうです。大会記録を1分縮める新記録。
100キロの道のりを1キロ平均4分半ぐらいのスピードで走り続けているってこと?
すっげー。人間の体力って底知れない。
いや、それより私の距離の5倍を、この天気のなか、心折れずに100キロ走ってきたその気力に
マジ、リスペクト。


思った以上にハードなコースでしたが、いつかまたチャレンジしたい。
反省点は沢山あります。
まず歩いちゃったのはあり得ないな。
その分だけでも走ってれば2時間切れたかも。
フォームもガッタガタだった。
全然腕を振って走った記憶がない…。
最近は走ってもあまり生じることのなかったふくらはぎの筋肉痛。
腰が落ちてた証拠です。
深呼吸するとまだゲホゲホってなっちゃう。
山を甘く見てはいけません。


でも今日は乾杯だ!
なんて充実した1日であったことよのう。
地ビールと美味しいカレーを頂き、温泉に浸かって帰ってきました。


余談ですが、
帰りの列車にボストンバッグを丸ごと忘れて、
またダッシュ
今日一日で一番イヤな汗かきました(笑)