キツかったです


全国でも数館の単館ロードショーだったのが、内容が内容にも関わらずお客様が増えているそうで60館拡大ロードショーになったと聞きました。
今日はレディスデイだったので、余計観客が多かったと思いますが、甘くみていた私は前から2列目で鑑賞する羽目となってしまいました。
ネタばれちょいあり。畳みます。



ストーリーは知っていましたが、辛かったです。。。
大学時代結構サブカルものとか観てた方なので、耐えられるとは思っていましたが、やっぱり理解しがたいことがいっぱいでした。
観ながらなんで?なんで?こういう性癖のある人を神様は創ったの?って疑問符と怒りがいっぱい。
動物の中で人間だけでしょ?だって本来子孫を残すというDNAが組み込まれているなら
子供に欲情するなんてありえない。だってそんなんだったら子育てできないし。
かなりショッキングな映像もあり、私も吐きそうになりました。
PG-12では心配な内容です。途中で席を立つ人もいました。
でもこれは現実に極めて近い。いや、現実はもっと酷いのかもしれません。
そして性を奪うだけでなく、命までも奪う。
タイでは都合よくドナーが見つかることが多い。
それはすなわち誰かが犠牲になっているということ。
臓器移植の為に、麻酔をかけて生きたまま臓器を抜き取る行為が行われている。
でも、もし自分の子供が移植しか助かる方法がないとしたら?
幸か不幸かお金も沢山持っていたとしたら?
「自分ならどうするだろう」と多分この映画を見た人はみんな考えると思う。
誰にでもお勧めできる映画ではありませんが、こういう映画が評価されるのはいいことだ。
江口さん演じる主役の南部の最後の最後に明かされる真実は正直、う〜んどうなんだろ?
ちょっとリアリティがないような気がした。
だってだってそんな事する人には絶対見えないもん。
これが原作どおりなのかな?
「そう云えば」と合点が行くことは多々ありましたが。
かなり衝撃的過ぎて受け止められなかったのかな、私のキャパが。
でも、誰にとってもねこの問題は他人事じゃないんだ。
江口さんがオファーが来たときに悩んだというのは分かる。
役者という仕事とはいえ、自分の子供にどう説明するかって考えたからだと思う。


臓器移植、児童買春、こういう問題はどうしたもんだろう?
どうしたら犠牲になる子供を減らせるんだろう?
ひとつひとつ具体的に動くしかないんだろうか。
日本じゃ15歳以下の臓器移植ができない。
海外に行くしかない。日本では人工心臓すらないんだと。
できるだけ医療技術を高めるしかないのか。
ペドファイラーだってなかなかなくならない。
っていうかむしろ増えてるよね。
日本ももっと刑を厳しくする?
アメリカじゃ、ミーガン法メーガン法)っていうのがあって幼児を性的に虐待するした人間が刑を終えて出てくると住む場所から顔写真までネットで提供されるらしい。(州によって適用が違うかもしれない)

ミーガン法 - Wikipedia

でも反省しても周囲の視線に耐えられず自殺に追い込まれたりする事例があって、別の人権問題になってると聞く。
しかし、普通に暮らしている人には知る権利だってあるよね?
アメリカのホストマザー(保守系)は当たり前だと言っていた。

観終わって思うことは
映画観ただけ、現実を知っただけで良いんだろうかってこと。
こうして書いてても虚しいな。
何かできるのか?
私はこの映画をお勧めすることくらいしか。
ってお勧めできる人とできない人がいるけどさ。脳裏に焼き付いてしまう気持ち悪い場面ありますから。
でもこれは他人事じゃない、日本から地図で20センチのところにある国での出来事。
だから、関心がちょっとでもある方は是非観て下さい!
正直、私だって江口さん目当てさ。
江口さんが主役じゃなかったら流してたさ。


タイの役者さんの演技にちょっとオーバーなところがあったり引っかからない所がなくはないけど最後まで見させる映画でした。
えぐっちゃん、タイ語も英語も流暢でビックリ。
五右衛門の時よりちょっとぽっちゃりしてたね。バスタオル姿もあります!
そんな変な宣伝はしなくてよい?
あと、タイ人のヒゲのブローカー役の人の演技が素晴らしかったです。
最後ね、少女にシャンプーすることろ印象的。
妻夫木クンの情けない青年も非常にハマってたし、佐藤浩一の押さえた演技も素晴らしいです。
だから観に行って。


そうさ、無関心が一番の敵なんだ。