×[ピンクフロイド]×[牧阿佐美バレエ団]


前回は行けなかったリベンジを果しました。
最初『モヤっと』してましたが、最後は『スッキリ』でした。




雨の国際フォーラム。シカゴと同じホールA。
席は2Fはなく、1Fも端っこはチケットを売らなかったのか埋まってませんでした。
ちょっと拍子抜け。
席は前から9列目(実際は前方の席抜いているので5列目)の右。
うーん、ちょっと近過ぎるか。傾斜が全然ない。


舞台後方にアルタの電光掲示板のような装置がある以外は何もなく、
ダンサーさん達の衣装も男性は白いパンタロン
女性は袖のない肩から足首まで一続きの白いレオタードとストイック。
残酷なまでに体型が出る衣装です。


ピンクフロイドの知識はあまりなかったんだけど、曲が流れると
あー聞いた事あるって曲が多かった。
ダンスは基本はクラシックですが、振りはかなり個性的。
キースヘリングが描くあの人間達のようなポーズが印象的です。
ユニークだけれど、美しいのがさすが。
普通に人がやったら相当滑稽なはず。


音がロックなので、観てると手を叩きたくなったり、脚でリズムを
取りたくなっちゃって困った。
壮大な群舞でダンサーさんの表情を見ているとわりかし無表情なダンサーさんが多い中、
微笑んで踊っている方が若干いてちょっとどう観ていいのか戸惑いました。


ん〜これってこんなにお行儀良く観なくていいんじゃないだろうか?
…っとモヤモヤが生じてきました。


男性ダンサー4名と黒人系ダンサーさん1名で踊るナンバーになると
ちょっとヒップホップ系の振りもあったりして
なんだか客席もうずうずしてきたようで、
拍手のあとにヒューっと口笛やブラボーの声が上がり出します。
そうだよ、コレでいいんじゃない?


そんな感じが掴めてきた頃にはカーテンコールが。
でも、なんとアンコールというのかもう一度群舞を踊って下さいました。
今度はみんなスマイルで。
あ〜これでスッキリ。


印象に残ったダンサーさんは、ルシア・ラカッカさん(ミュンヘン・バレエ)
背も高いのでしょうが、脚がとにかく長い。
トゥシューズを履くとさらに20cmは高くなるから、身体の2/3が脚みたいな印象を受けました。
後ろに蹴り上げた脚が軽く180度越えてましたね。
そしてその柔らかさ。女性ダンサーで彼女が最初に登場するのですが、
リフトされているのが全然ムリがなく、両足を空中で広げて
それが白い鳥を連想させるほど軽い。
舞台の雰囲気までしなやかに柔らかく変えてしまう、そんな感じでした。


あとは男性ソロの菊池研さん。
えっと、まず顔が好きです。
そして男性ダンサーさんの中で一番優雅な表現力がある気がしました。
決して力だけで踊っていない。


草刈民代さんはちょっと軸がぶれたりという場面もありましたが、
男性ダンサーと二人で踊るデュオは官能的で
大人の女性の魅力があるダンサーさんだと思いました。
青山季可さんも出ていたようですが、ちょっと分からなかった。


バレエ界もジャンル分けが出来ないものが多くなってきたんですね。
これから冬に向かってはバレエの季節。
配られたチラシの中に気になるものが沢山あって困るなー。