かなり前から楽しみにしていたのですが、
私なんでこの演目選んじゃったんだろ〜って見始めてからちょい後悔。
白鳥の湖」は他のカンパニーでも何回か観てるし、
「海賊」は観たことないけど、男性ダンサーの見せ場が沢山あるから
って単純な理由だったに違いない。


が!今の私には「海賊」見ただけで違う方向に膨らんじゃうんだよね〜
1幕冒頭がなんたって海賊船が下手から上手にえんやこら〜どんぶらこ〜
ってやってくるんだもん。
もう、頭には「ゾクゾクっと海賊」の音楽が鳴り響いちゃいますよ。
遺産相続、風俗(好き!)とかさぁ。
あぁ、この船でタタラ島に不時着しちゃえばいいのにぃぃ
な〜んて不埒な事を考えながら鑑賞。


1幕を観終わったあとは、「わりとオーソドックスだな」って感じだったのですが、
2幕目は、んもうっ、た・い・へ・んっ!
主要3人のダンスバトルといったら失礼かもしれませんが、
ジャンプ、回転、の応酬。
身体がどうなってあぁなるのか、私の口で表現できないのがツライです。
なんであんな背面跳び→ベリーロール→背面→バリーロールみたいなジャンプを立て続けにできるんだろう。
そして、ギリシャの娘役のバレリーナがこれまた凄い。
かわいい顔して(!?)黒鳥の32回転より回転してたかも。
舞台中央奥からクルクル回転して前に移動してくるのですが、
その時の1ターンが3回転なの。って意味わかるかしら?
回転、回転の合間にドゥーブルが入ることはあるよね。
でもあれはトリプルだったと思うの。目の錯覚??
しかも、ぜんっぜん軸が乱れない。
あんなの初めて見た。漫画の「SWAN」を越えてると思ったよ。
アリ役のダンサーさんのジャンプ、回転も驚異的だった。
興奮して心臓がドキドキしてきちゃったよ。
客席からも「すごーい」の声が思わず出てました。
次はどうなるの〜って休憩がもどかしいほど。
テクニックの高さだけだったら、サーカスになっちゃうけど
表現力があるからちゃんとストーリーにもなってるし。


3幕目は2幕ほどすごい見せ場はありませんでしたが、
メドーラ役の女性は何を踊っても、完璧で美しかった。
男性ダンサーの激しいダンスが目当てでありましたが
予想外に女性ダンサーに目を奪われました。
きっと彼女のようなバレリーナが何人もいる層が厚いカンパニーなんだろうな。


残念だったのは、群舞の踊りがちょっとバラバラだったのと
セットがドリフみたいな書き割りでチープ感があったこと。
舞台装置は新感線の勝ちでした。