TAPPERS RIOT


行ってきましたー。青山鋼鉄城・・・の隣りの円形劇場。
青山鋼鉄城は今は押尾コータローさんのライブでした。
そういえば押尾さんは最終日の出演されますね。
とーっても行きたかったのですが、スケジュールが合うのは今日だけ。
でも今日はアコーディオンの名手Cobaさんです。

『RIOT』=暴動、騒動、どんちゃん騒ぎ、多彩さ
ふーむ、期待できそう。



まず驚いたのは席が本当に近いってこと。
一番後ろの列でしたが、5〜6列しかないから本当に近い。
そして、文字通りの円形劇場なのね。
5m位の、お相撲の土俵くらいの舞台。

なぜ19:19スタートなのか意味分かりませんが、
多分その時間に始まったのでしょう。
時計持ってないからわかんなかった。

ダヴィンチ・コードのあの僧侶のような怪しげな
被り物で頭をすっぽり被り黒尽くめの衣をまとった
8人のタッパーが劇場の扉から現れ、
客席の一番後ろ、つまり私が座っていたすぐ後ろの通路で、
もんすっごい、爆音でタップを踏み始めます。
(一人ずつ板がありました)
一瞬何事かと思うほどの音の力強さ。
こ、これは和太鼓の世界。
被り物を脱ぐと、若い男女がまさにRIOTでタップを鳴らしています。


そして熊谷さんが同じく真っ黒の衣装で舞台に登場。
ひゃ〜なんですかい?そのタップのスピードは???
複数の人間がいるかのような。
1秒にいったい何ビート刻めるんでしょうか。


タップのビートと共に、高揚、陶酔していくかのように
会場もギュッと集中していく感じがしました。


3曲目位でCobaさん登場。
あらー、かわいらしい赤の長袖Tシャツ。
まずソロで教会の讃美歌のような音楽を奏でます。
アコーディオンって意外と大きい音が出るんだね。
勿論、集約マイクがあるんだろうけど、
それにしてもあんなに原始的な装置で動く楽器がこんなにズシンと響く
音を出すことにビックリ。
教会で聞くパイプオルガン並に迫力のあるソロでした。
そして熊谷さんも着替えて登場。
こちらは赤いパンツにベージュのベスト。衣装合わせたんだね。


舞台上で何かを拾うCobaさん。
何か紐みたい。
誰の?って感じでお客様に目で訴えます。
どうやら熊谷さんがさっき落したものらしい。
それをポイっと置いて、さぁースタート。
Cobaさんがまず音を出して、その音色をタップで熊谷さんがカタカタカタと真似る。
そんな感じで始まりました。
アコーディオンというとおフランスの街角で流れる
ちょっと物哀しげな音というイメージがあったのですが、
感じとしてはJAZZに近いと思いました。
だからとてもタップと合うんですねー。
勿論練習はしているんでしょうが、なんだろ、即興でアレンジして
もすっぽりハマるだろうという心地よさ。


3曲目かな、スペインっぽい感じの音楽で
これがまたちょっとイメージが変わって面白かった。
Cobaさんがマタドール、熊谷さんが闘牛って感じ。
円形の舞台を上手く使って、二人が向かい合ってニジリ寄る。
二人の呼吸がすごくフィットしてるのが分かります。


Cobaさんまた舞台上で何かを拾います。
輪ゴムです(笑)
それをお客様に向けて飛ばそうとします。オモロイおっさんやねー。
熊谷さんもニコニコ。微笑ましい。


草競馬のような軽快なリズムのナンバーがあったのですが、
まるで走るのを覚えたてのような子馬のように、熊谷さんが
円形舞台をぐるぐる回りながら、パカパカリズムを刻みます。
Cobaさんも楽しそうに子馬を追い駆けさせてるって感じ。
うーん、楽しくてコッチの脚も自然に動いてリズム取ってしまいます。


Cobaさん一旦舞台を去りますが、拍手に応えてまた登場。
舞台にあがろうかという時に、段差に躓いて何かをポロっと落とします。
拾ったものはなんとアコーディオンの一部!
幸い、すぐくっ付けて音もちゃんと出ました。ふぅ。
最後はマーチのようなナンバーで拍手とCobaさん行進しながら去って行かれました。
可愛い。


後半はうって変わってシリアスモード。
舞台上には何やら映像が。
どうやら熊谷さんの子供の頃の写真みたい。でもあんまり良く見えないや。
女性が登場し、モンゴルの子守唄のような外国語のスローなアカペラ。
熊谷さんは今度は白い人(!)になって登場。
いや、ちょっとコレはビックリよ。
スタイリングby長友さん?って感じのあのドレープもあったりして。
そしてね、なんとまたここで一筋の光(!)が天から。
熊谷さん、光に手を当てて、何か砂のようなものを舞台にこぼしています。
えぇ?何が始まるの?


砂をこぼしたところを片足でシャーっとなぞるようにします。
タップでこの技はあるみたいだけど、(セヴィアン・クローバーの時も見た)
シューズでなぞるとアイススケートの滑走のような音がするのね。
でもって、今回は舞台に砂があるから、また音がザラっとした感じになって
決して耳触りは良いとは言えないんだけど、その分何か聞き込んでしまう。
そんな感じです。
舞台上の映像が良く見えなかったので、それに何かメッセージが隠されていた
のかもしれませんが、非常に実験的な手法で(脚法で?)
音楽も外国の子守唄みたいで、何となく私がイメージしたのは母性とか地球。
もう1回見てみたいです。


それから、Over The Rainbowにて初めの頃物議をかもしてたあの脚から
生えてる紐状の物はやはりタップの音を拾う装置みたいですねー。
熊谷さんの白い衣装の時分かりました。
紐は多分腰まで繋がっていて、腰にあるマイク装置に集約されるのね。


そうそれから、舞台を囲むように大きめのキャンドルが置いてありました。
火を点したのは最近話題のキャンドルアーティストJUNEさんですよね。


最後はまたしてもRIOT!
若者がさっきより増えて大迫力のタップ騒動。
すっごいエネルギー感じる。
その中の一人『タカ』さんが中央舞台に上がってタップを披露します。
熊谷さんのお弟子さんなのか、一緒にやっているパートナーさんなのか
勉強不足ですが、彼も凄かったよー。
楽しそうにやっているのが実に良かったです。
そして黒いタカさんと白い熊谷さんのタップシンクロ。
息もぴったんこ合っていました。
最後は全員円形の舞台に上がって白い熊谷さんを取り囲むようにして
強く強くタップを踏みしめます。
ラスト、熊谷さんが真ん中で突き上げた拳が印象的でした。


鳴り止まない拍手。
円形劇場でスタオベというのはちょっと妙な感じでしたが、
(拍手の先もお客様がいるからー)
それに応えて熊谷さん再登場。
最後までまさに多彩なタップを見せてくれました。
そして、最後は裸足になってタップ。
音が少し低くなるけれど確実にタップ。
そして最後に残ったキャンドルの灯りを消して終了。
一息で消えなかったのはご愛嬌。
日本にこんな素晴らしいタッパーがいるのを誇りに思います。


見ているだけでも息が上がるような舞台でしたが
明日も明後日も続きます。
明日は女優木村桂乃さんと共演とか。
どんな舞台になるのでしょうか。
noelleちゃんレポよろしくー。