震えが止まらない


えっと、まずエリコさんご注意です。
「エリコー、エリコー」って最初言ってるのかと思って
あー名前がエリコだったらなーって。
呼ばれたらこんな感じかなと。なんかキュンとするなぁ。
実際は「エリコン」って名前の家来を呼んでたんですけどね。


ハイ、本日は前回の反省を踏まえ、3時前には並びました。
しかし、既に40人以上いる???
かなり微妙です。
ゲーッ、こんなんならエステキャンセルすればよかった。
でも、僅かな希望を信じて待ちました。
本も1冊読み終わっちゃうし、夕方からは冷え込んできてこれで入れなかったらマジ泣くなーって感じでした。
やがて順番が呼ばれ、ほんっとギリギリで2Fの立見席頂けました。
3,000円。ほんとにこんなに安くていいんですかっ?
パンフレットは1幕終わってからダッシュで降りていったらすぐ買えました。
2冊買うよりチケット代の方が安いんだ。本当にいいんですかねー。
パンフレットは先に見ないほうがいいかも。
ドッキリする劇中の写真載ってるから。


それにしてもカーテンコール終わってからも鳥肌立っる芝居なんて
そうそうない。


ネタバレあり。


まず驚いたのはセット。
鏡張りで左右は斜めになっているから、三面鏡みたいになってる。
そしてそこに色とりどりネオンが。
そしてナゼかストーンズのベロマークまで。
治安が悪かったころのニューヨークのストリップ劇場みたい。
…ってその頃行った事もありませんが。なんとなくそんなイメージ。


この鏡が非常に効果的な力を後半発揮するのです。
そして2Fの見切れ席にはかなり嬉しい。
鏡でなかったら50%は見えてなかったと思う。
それでも見切れてましたけどねー。
仕方ない。入れただけ良しとしなければ。あとは台詞を聞きつつ動きは妄想で埋めるしか。


ネオンも実にいいのです。
カリギュラの時代には当然なかったものなのに、ピッタリ。
猥雑な雰囲気を醸し出してました。
しかも場面転換で色がかわったり、切れかかるようにチカチカしたり。


鏡なので人数が多く見えたり、始めの元老院のシーンは
軽く酔いそうになりました。
弱い人は気をつけて、いろんな鏡見ないようにね。


あぁ、思い出すだけでまた鳥肌が立つ。
あの殺人的なスケジュールの中で良くこれだけの完成した姿もってこれるなーっと。
誰かの言葉で「高速に乗った俳優」という表現があったような記憶があるのですが、まさにその通り。
彼はもう乗ってしまったんだね。200日以上走り続けているんだ。
今の日本の俳優では彼にしかこの役は出来ないだろうと思わせる。それほど。


もちろん見た目も重要。
やっぱりあの高身長、鍛え上げた肉体、するどい眼光は若き皇帝そのもの。
あんな巻物だけの衣装でちょっとでもプヨってたらそれだけで興醒めだもの。
筋肉の付き方がほんとうにキレイ。
筋肉はあるけれどボクシングの選手みたいに絞り切ってはおらず、
かすかーに脂肪が覆っているのが絶妙に美しさを保ってる。
衣装については『目のやり場に困る』と聞いていましたが、
あれは最前列はどうしたらいいか分からないかも。ほんとに。
布一枚もそうですが、あの休憩後の3幕はどうしたもんでしょう。
パンフレット先に見ちゃって失敗したなーっと思ったのですが、
女装あるんだね〜そうなんだ。ふ〜ん。
イケパラでもメイド姿を披露してましたけど。
カリギュラヴィーナスでした(爆)
しかーし、タダの女装ではないのです。
その後ろ姿がヤヴァイのです。
惜しげもなく、「Oバック」なんです。秒殺デスヨ。
もうトゥルットゥルなんてもんじゃないです。なにこれ、彫刻?
た、たのむ!拝ませてくれ〜。な〜む〜
しかもそのままかなり長く演技を続ける(シリアスな場面にまで)
のでそれだけで元を取った気になりました。
実に不謹慎ですみませんが、しばらくケレアの台詞が入って来なかったです。


あ、熱く語り過ぎました。
ドキンと心拍数の上がるプチマロンの半ケツっていうか、80%ケツっていうか
だったのですが、ラスト20分の狂気はそれを忘れる位、胸に迫ってきました。
なんかワタシが言うと説得力ないなー。カラダの話ばっかりしてるからなー。
いやでもマジにあの鏡に向かっての狂気は思わず身を硬くしてしまうほど。
『朧』のライのラストと双璧をなす感じ。
最低最悪な皇帝なのに、気付いたら涙が出てきていました。
なんでだろう。
「不可能を手に入れる」までやりたい放題なのに満たされない。
絶望と孤独。なんて陳腐かな。
次回鑑賞時にもっと考えてみたい。


若林真由美さん、想像以上にとても良かったです。
なんかスキャンダルばっかりで話題になってたからどうかなーっと思ってたけど、
役になりきってた。冷静さ、非情さ、カリギュラへの愛。ラストがめちゃめちゃ良かったです。
でもあれだけ仰け反っているのはしんどいだろうなぁ。


あと、シピオン役の勝地涼君も良かった〜
父を殺されて恨みがあるはずなのに殺せない、それはなぜだと
問うカリギュラと顔をグッと近づけている、あの場面。
あそこも泣けました。
なんだろう、そこにはちょっとセクシャルなものもあったの?
これも次回の課題だな。


ムキだしの野望を出しているエリコン役の横田さんも素敵でした。
彼が一番台詞が分かりやすく入ってきました。


台詞はやっぱりね、1回では分かりづらいです。
膨大だし。
でもプチマロンは完璧だったと思いますよ。
ほんとに役者としては相当勘と集中力があるんだろうな。


月川さんは期待していたけど、ちょっと残念。
あの3幕の歌はわざとアレなんですよね。
声も小さかったから。わざとならもうちょっと大きい声でも良かったのにぃ。
ちょっと勿体無い使い方かなと思いました。


ふぅ、それにしてもプチマロン、恐るべし。
惚れた甲斐があった。
もう愛人のステージは越えてしまったのかも(爆)