タップの神様クラシカル・セヴィアン


未來派Nさん(お笑い担当)と集ってきました〜。
行く前にちょっと一杯ひっかけてね。肴はもちろん未來でね。


東京国際フォーラム一番大きいホールC
席は3階だが、某所よりお安いチケット頂いたので良しとしよう。




いやー、参った。
『スゴイ』しか言葉が出て来ない。


クラシカル・セヴィアンという通り、クラシック音楽とタップの融合で、
舞台中央にタップ台。10m×2m位かな。
その後ろにバイオリン、チェロ、ベースなど弦楽器のミュージシャンがスタンバイ。


3Fでしたが、タップ台の四方にはスピーカーもあり音は充分聞こえてきました。
お姿はちょっと前の方が荒川良々さんみたいに大きくてちょっと見づらい時もあったけど。


セヴィアンはタンクトップにブルーの鮮やかなシャツ、黒のパンツに黒のタップシューズ。
首に何故かIDカードみたいのぶら下げてる(笑)きっとフォーラムで警備員さんに止められてもこれ見せれば大丈夫だからずっとぶら下げてるのかな。


ヴィヴァルディの「四季」からはじまったステージ。
タップとクラッシック?ってちょっと想像もつかなかったけど、それはそれは豊かな世界。
主旋律になり、ベースになり、うーむ、これこそ『セヴィアン・グローバー』としか言えないようなエンターテイメントでした。


まず驚いたのはタップで高い音、低い音がどうしてそんなに表現できるのってこと。
最初はステップの強弱だけで出してるのかと思って、でも2オクターブぐらいの差があるから、これは幾らなんでも〜っと目を凝らしてみると、どうやら床にも秘密ありそう。
黒いテープで何か書いてあったから、それが音域ではないかと。
5段階くらいあったと思います。


そしてスピード!
刻まれるスピードが速すぎて、口パクならぬ、足パクではないかと疑うほど。
あるいは出来過ぎたCGを見ているのかと。
足は確かに2本なんだけどなー。
何人かでやっているみたいな複雑な音が聞こえます。


そしてそれが全く衰えない。
私がルームランナーで走るぐらいのスピード*1で前方に走りながらタップ踏んでたり、
ステージを右から左へ、左から右へ、移動しまくってます。


大量の汗が出るようで、途中2回シャツを着替えてました。
2回目はサーモンピンクのようなシャツで、これも見る見る汗で色濃くなっていきます。
3回目はこれまた綺麗な水色のシャツでした。もちろんこれもブルーに変化していきました。
しかし、IDタグはそのまま(笑)
タップのフロアーも滴りおちる汗で水玉模様が出来ていました。
転ばないかと心配でしたが、トニー賞受賞の方にはどうってことないようで。


一番良かったのは、最後のジャズバンドとのセッション。
弦楽器に加えて、ジャズのピアノ、ベーズ、クラリネットそしてドラムが加わります。
それがいい味だしてる黒人のオヤジばかりなの!
ニューオリンスを思い出すわぁ。
30、40代はまだまだヒヨっ子って云いそうなオジさんたち。


ジャズだからかなり即興的な、その場のノリで進行していっているのでしょうね。
特に印象的なのはドラムオヤジとのセッション。
嵐を呼ぶ男』みたいですよ。
石原裕次郎と渡哲也もビックリですよ。
ドラムVSタップ
ドラムが叩くリズムをすぐ次にタップで叩く。またドラムが叩く、負けじとタップが叩く。
その音の応酬。
この音感もすごいけど、表現できる身体能力があるからこその技。


もう最後の方は、後ろにいる弦楽器のミュージシャン達もまるで一観客のように眺めてた。


Stars & Strips forever (for now)が終わると会場は割れんばかりの拍手。
年齢層も高めでしたが、2回目のカーテンコールには皆さんスクっと立ち上がって
スタンディング・オーベイション。自然なスタオベでちょっと感激。


そしてスペシャルなおまけが。
2回目のカテコの際、小さな子、まだ赤ちゃんって感じの子が舞台前方へ。
両手を上へ広げて抱っこしてよと言わんばかり。
えっ?未就学児童は入れないんじゃないの?
どうやら、セヴィアンのお子様のようでした。わーっ、髪の毛クリクリで可愛い。
パパが抱き上げて舞台に引き上げると、その子は歩き出します。
会場が見守る中、その子はなんとタップ台にヨイショと上がったのです。
いやぁ、温かいね。
こうなると次の楽しみが出来るね、グローバー家の親子競演!


気が付けば1時間45分!ずーっとタップ三昧。リッチでした。
未來さんも観て欲しい舞台だったな。

*1:10km/h